東京都渋谷区松濤の住宅街にある白井晟一設計の美術館。

渋谷区立松濤美術館

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美術館概要

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建物について

位置 東京都渋谷区松濤2丁目14番14号
敷地面積 1,034.57㎡
建物構造 鉄筋コンクリート造 地下2階地上2階建
建築面積 618.40㎡
建物面積 2,027.18㎡
階層別面積
 塔屋・・・29.48㎡
 2階・・・461.20㎡
 1階・・・305.50㎡
 地下1階・・・623.95㎡
 地下2階・・・607.05㎡
 
建設着工 1978(昭和53)年12月21日
建築竣工 1980(昭和55)年5月8日
建築工事 株式会社 竹中工務店東京支店
設計 白井晟一研究所
仕上 [外装]
 〈外壁〉
  花崗岩(紅雲石、韓国産)割肌野積、ボーダー:同材ジェットブラスト(クリカタ付)
 〈屋根〉
  銅板硫化イブシ仕上、一文字葺
 〈揚裏〉
  化粧野地:黒色アルミスパンドレル、ブロンズ磨き一部ヘアーライン仕上
 〈中央吹抜部〉
  独立柱(14本):アルミ押出材、合成樹脂塗装
  カーテンウォール:スティール合成樹脂塗装、熱線吸収ガラス入り
  底部:噴水装置(水中照明付)
  ブリッジ:スティール(H型鋼)O・P仕上、床/花崗岩(紅雲石ジェットブラスト仕上)、
  笠木/スティールフラットバー2枚合せ
 〈正面グリル〉
  ブロンズ堅格子磨き
 〈開口部〉
  アルミ発色サッシ、ブロンズ製硫化イブシ仕上
[内装]
 〈玄関〉
  床:花崗岩(紅雲石本磨き一部ジェットブラスト仕上)
  壁:花崗岩(紅雲石、中央部帯目地有り)
  天井:オニックス(両面ガラス)光り天井
 〈ロビー・エレベーターホール〉   
  床:ゴムタイル張
  壁:モルタル刷毛引
    下地デュッセル仕上
  天井:特殊布張
[陳列会場]
 〈陳列室〉   
  床:ゴムタイル張
  壁:ジョイントボールド二重張、下地デュッセル仕上
  天井:特殊布張
 〈ギャラリー〉
  床:ゴムタイル張
  ボーダー:花崗岩(紅雲石ジェットブラスト一部磨き)
  手摺:スティール樹脂塗装(フレーム)銅網
  揚裏:デュッセル仕上、照明装置付(アクリルルーバー)
 〈サロンミューゼ・特別陳列室・2階ロビー〉
  床:ウイルトンカーペット二重フェルト下地
  ボーダー:花崗岩(紅雲石本磨き)
  壁:ブラジリアンローズウッドワトコ仕上、一部ベネツィアンベルベット張
  天井:回縁/ブラジリアンローズウッド練付、天井/特殊布張、吹出口付大型化粧梁/
  ブラジリンアンローズウッド練付
 〈ホール〉
  床:ゴムタイル張
  壁:デュッセル仕上、正面にスクリーン
    黒板組込パネル付
  天井:プラスターボード、下地マジックコート
設備内容 〈電気設備〉
 受変電設備(6.6KV、容量275KVA )、調光装置付照明設備、電話交換機設備、
 防犯警備設備、自動火災報知設備(消火栓連動)、非常放送設備
〈空調換気設備〉
 空冷ヒートポンプチラー 25冷凍t × 2台、加湿装置付空気調和器 5台
 自動温湿度調節器、温湿度計測盤
〈給排水衛生設備〉
 電気給湯設備 4ヶ所、厨房設備、障碍者用化粧室(警報装置付) 2ヶ所
〈消火設備〉
 ハロンガス消火設備(収蔵庫、陳列室、サロンミューゼ、特別陳列室)
 屋内消火栓4基、スプリンクラー消火設備、防火扉設備
〈その他〉
 エレベーター:間口2m(入口1.1m)、奥行1.5m、高さ2.3m(入口2.1m)、
 積載荷重1,300kg、空調換気設備・給排水設備監視盤、ホール用映写・放送設備
陳列室 〈主陳列室〉 地下1階
 面積  203㎡、天井高  6.4m、壁面全長 38.7m
〈特別陳列室〉 2階
 面積  30㎡、天井高  2.8m、壁面全長 11.0m
〈サロンミューゼ〉 2階
 面積  148㎡、天井高  3.3m、壁面全長 32.0m
建設費

主体建設費 787,000千円
付帯工事費 10,144千円
地質調査費 845千円
設計委託料 25,888千円
工事技術指導料 10,497千円
初年度備品費 114,040千円
計  948,414千円

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建築断面図

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B1 詳細ダウンロード
B2 詳細ダウンロード
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白井晟一先生に聞く

松濤美術館の概要についてはすでに諸雑誌で紹介されていますので、今日は先生の口から直接基本的なことについてだけ二、三聞かせていただきたいと思います。
まず区立の美術館であるということで特にお考えになったり苦労されたところを伺いたいんですが、設計の骨子といいましょうか。
まず敷地が極端に狭くてパブリックなものを建てられるようなスケールではなかった。そのうえ住宅地の一隅だから制限の多い小規模の物しかつくることができない。それに館蔵品がなくてもやっていこうという美術館であること。そういうことからふつうの美術館がどこでもしているように、展示を主にしてデパートの展示会場の二番煎じみたいなことを追わない、創意によった使い方のできる区民のための美術館を計画したわけです。いずれにせよ最初から区民のための美術教育には熱心な要望もあり、美術諸分野の実習室。デザイン教室。資料研究の図書室。映画室。そりゃみんなつくりたいさ。だが建築面積150坪、10mの高さ制限の小さなスケールの中で、その悉くを過不足なく実現するにはどうしたらいいか。
役所の計画書によると600坪くらいのスペースが最小限必要になる。建物の高さは地上10mまで。そうなればやむをえない。地下に2階分は造らなければならない。ただ、地下室をふつうに作ったのではそれこそせせこましい空間にしかならない。それにまわりは市街地だから窓のつけ方も、常識以上の顧慮が必要だ。外部空間を内部に含み、窓の少ない、光や外気を建物の構成本体にとりこもうというああいうプランを考えついた。また四角なユニットの組合せでつくるプランだと影の部分が多くなる。土地もまっすぐでなくて不整梯型なので、内外空間効率から、このような卵型の楕円を造型の基盤とした。外の空間も非常に狭いので、正面は中へ彎曲しながら引っ込ませて、前庭スペースに余裕をもたせた。そこらへんが基本的な条件と設計の骨子というところかな。
外壁の紅雲石というのは先生が韓国で名前をつけられたということですが。
そう、美術館というとこのごろはレンガばかり目立つ。そうかといって打ち放しやタイルはこの場合結構じゃないから、人目にふれていない、自然、素朴な材料を使いたいと思った。はじめ恵那石を考えたが、予想以上の費用がかかるという。偶然そのころ、機縁というか韓国の花崗岩の話が出たので、とりあえずソウルへとんで石切場を見せてもらった。みかげという材質はいささか抵抗を感じる硬さだが、紅雲石の割肌、色合に不足はなかった。経済の方も可能なところへ相談がまとまりそうだった。
二階のサロン・ミュゼーというのは独特ですが。
さっきも言ったように、たいていの美術館は展示場第一だが、ここは区民が集まって歓談しながら美術を鑑賞したり、勉強しあう静かな場所をつくるのがねらいだった。独特だかどうだか知らないが、こういうミュージアムの構成の実例は知らない。
インタビュー「白井晟一研究」企画編集室 1980年12月 於虚白庵
『白井晟一研究Ⅲ』(南洋堂出版、1981年2月)より抄録
白井晟一
撮影:白井彪弼
白井晟一略歴
1905(明38)年  京都市に生まれる。
1924(大13)年  京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)図案
 科に入学。
1928(昭3)年  京都高等工芸学校卒業後、渡独しカール・ヤス
 パースに師事、ハイデルベルク大学美学専攻
 卒業。ベルリン大学にも学んだ。1933年に帰国。
1936(昭11)年  義兄近藤浩一郎邸を設計。初の装幀山本有三著
 『真実一路』を手がける。
1937(昭12)年  戦前の代表作「歓帰荘」を設計。
1951(昭26)年  建築家として本格的な活動を開始、秋田に「秋ノ
 宮村役場」「高久酒造蔵茶室琅?席」などを設計。
1955(昭30)年  「原爆堂計画」を発表。
1956(昭31)年  エッセイ「縄文的なるもの」を発表。
1961(昭36)年  中公新書の装幀を手がける。松井田町役場(群
 馬)、善照寺本堂の設計により高村光太郎賞
 を受賞。
1963(昭38)年  この年以降1975年までに、親和銀行本・支店(東
 京、長崎、佐世保)を手がけ建築学会賞などを受
 賞。
1979(昭54)年  自らの装幀によるエッセイ集『無窓』を上梓。
1980(昭55)年  日本芸術院賞を受賞
1980(昭55)年  渋谷区立松濤美術館を設計。
1981(昭56)年  静岡市立芹沢銈介美術館(石水館)を設計。
1983(昭58)年  78歳で逝去。
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建物内容及び面積表

室名 面積(㎡)
塔屋 エレベーター機械室 12.80
   その他 16.68
2階
特別陳列室 30
   サロンミューゼ 148
   館長室 41
   学芸員室
43.5
   ロビー
35.5
   回廊
62.5
   化粧室(男子・女子、障碍者)
27
   厨房
14.5
   階段その他
59.2
1階
玄関
31
   ロッカー室 11.5
   ロビー
64.5
   ギャラリー
35
   事務室
58
   職員ロッカー室
11.5
   湯沸室
6
   階段その他 88
地下1階
主陳列室
203
     荷解室
15.5
     収蔵庫
78.5
     格納庫
28.5
       ロビー
35.5
     回廊
44.5
     化粧室(男子・女子、障碍者)
27
     機械室
34.5
     倉庫
10
     階段その他
146.95
地下2階
ホール
121
       映写室
6.5
       第一制作室
37
       第二制作室
34.5
       講師控室
18.5
       ロビー
35.5
     回廊
54
     化粧室(男子・女子) 23
     機械室
94
     階段その他
183.05
合 計
2,027.19

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沿革

1972(昭和47)年3月  渋谷区の「長期基本計画」策定される。文化施設として、美術館、音楽
 室、集会所(文化センター)の必要性が答申された。
1977(昭和52)年3月  「長期基本計画」に基づく、「昭和52年度~昭和54年度の3カ年実施
 計画案」のなかで、美術館の建設予定地を渋谷区松濤二丁目14番
 14号に予定し、建設計画を区議会に提案、地質調査、基本設計
 予算13,035千円可決。
         11月  美術館建設のため、専門的立場から指導、助言をする懇談会の発足(以
 後6回開催)。
1978(昭和53)年4月    基本設計を白井晟一研究所に委託。
         9月    区議会において美術館建設予算806,635千円可決(一部債務負担行為
 限度額を含む)。
         10月    最終基本設計完成。
         12月    区議会において美術館建設工事請負契約議案議決。
 美術館建設工事契約(竹中工務店東京支店 契約金額787,000
 千円)。美術館建設工事着工。
1979(昭和54)年4月    美術館準備室設置。
1980(昭和55)年1月    美術館について区内美術作家への説明会開催(3回)。
         5月    美術館建設工事竣工。
        10月    区議会において「東京都渋谷区立松濤美術館条例」決議。
1981(昭和56)年2月    美術館準備室長に藤田國雄就任。
        3月    美術館事業運営のため、財団法人渋谷区美術振興財団設立発起人会
 開催。
        4月    財団法人渋谷区美術振興財団設立。
        9月    「東京都渋谷区立松濤美術館条例」の施行。
 東京都渋谷区立松濤美術館発足。
 館長に藤田國雄就任。
 美術館運営を、財団法人渋谷区美術振興財団に委託。
 開館披露。
        10月    開館 一般公開。
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各階案内

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2F

第2展示室(サロンミューゼ)と特別陳列室(第2展示室奥)があります。展示室内は作品の観賞を楽しめるだけでなく、ゆったりとくつろげるスペースとなっています。
・ 2階の展示室では、特別展とは異なった角度から渋谷区在住作家展など様々な内容の小企画を開催することもあります。
2F
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1F

第1展示室(主陳列室)が一望できるギャラリーと、噴水を見下ろせるブリッジがあります。ロビーでは過去に開催された展覧会図録が閲覧でき受付窓口で販売しています。
1F
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B1F

第1展示室(主陳列室)があります。
・特別展:分野、時代にかかわらずユニークな企画展を年間5回程度開催します。
・松濤美術館公募展および渋谷区小中学生絵画展を毎年開催します。
・ ギャラリートーク:各特別展ごとに展覧会担当者が展示会場にて解説をします。
B1F
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B2F

講演会、美術映画会、美術相談、美術教室、コンサートを開催する多目的ホールがあります。
・ 講演会:各特別展ごとに専門研究者を招き、展観内容に関連した講演会を開催します。
・ 美術映画会:年間数回、理解を深めるため、美術に関連した映画、ビデオを上映します。
・ 美術相談:年間数回、経験豊かな美術家を招き、洋画、日本画、版画などの実技指導のほか
 美術一般の相談に応じます。ただし、作品鑑定はいたしません。
・ 美術教室:油彩画、水彩画、日本画、パステル、版画などの実技指導をします。年間で数コースがあり
 申し込みは当館発行の案内または当HPの教育普及プログラムをご覧下さい。
・ ミニコンサート:様々なジャンルの演奏家を招いて午後のひととき、美術館のサロンの雰囲気を
 お楽しみください。
B2F
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リンク


○ 渋谷区美術振興財団 ※現在、ホームページ準備中です。
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